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2017-09

自罰傾向と他罰傾向 ~うつになりやすい性格①~ - 2013.12.21 Sat

カウンセリングに訪れる方で、「自分の性格を直したい」と申込用紙に書かれる人は少なくありません。
そういった人は、自分の性格に自信がない、あるいは何らかの問題があると思っているわけですから、例外なく強い劣等感にとらわれています。
また、こうした悩みを持つ人は、同時に抑うつが強い状態にあると言えます。

そうした方ばかりでなく、思わず知らず劣等感の強くなりがちな人に、ほぼ共通している点としては、まず『自罰型(自責型)』という性格があげられます。

『自罰型性格』の反対は『他罰型(他責型)性格』ということになりますが、意味は読んで字のごとく、人間関係の中で何か問題が生じたとき、自分のことを責めがちな性格が自罰型、反対に相手のことを責めがちな性格が他罰型です。

一般に、他罰型の人が、自分自身の性格の問題でカウンセリングに訪れることはまずほとんどありません。他罰的傾向においては、多くの場合問題の原因は他者に押し付けられるので、自分自身に根本的な問題は存在しないことになるからです。
反対に、自罰傾向においては、たいてい問題は自分の側にあるか、もしくは相手に問題があるにしても、やはり自分の側にも何らかの問題があると認識されます。

自罰型性格の人が悩みを解消するのに、カウンセリングという方法を選ぼうとする傾向は強くなるようですが、それは、一般にカウンセリングという方法では、他者の問題点をあげつらうことよりも、「内省」という態度・方法が期待されているからです。
人間にとって「内省」が大切なことは言うまでもありませんが、実はそれは、一種の自罰傾向の現れという面も持っているのです。

ちょっとパラドックスのような話ですが、「性格を直したい」と感じる人の場合、「自分の性格を直さなくてはならない」と考え過ぎてしまうような性格そのものに、問題の一端があると言っていいのかもしれません。

もちろん、内省はカウンセリングにおける大切な態度・方法ですが、実際のカウンセリングでは、それ以上に、当人を取り巻く周囲の人々の性格や言動の問題について、できるだけ詳しく分析していくことが多いと言えます。
内省性および自罰傾向の強い人の場合、自分の身に起こった問題の原因を、自分の内部にばかり探し求めるあまり、家族など周囲の人々の問題点には意識が向かわず、死角となってしまう傾向があるからです。

正確な自己評価を取り戻すためには、他罰傾向と自罰傾向がバランスよく働く必要があり、自分の問題点ばかりでなく、他者の問題点も正確に見極めていかなくてはならないのです。


ところで、次の項目では、「内向型性格」と「外向型性格」について書きますが、自罰傾向は内向性の1つの側面であり、他罰傾向は外向性の1つの側面であると言ってもいいのではないかと、私たちは考えています。

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Author:kohocounsel
大阪市西区にて、夫婦で幸朋カウンセリングルームを運営しております、松波幸雄と申します。

このブログでは、「うつ」と診断される方々の本質的な真っ直ぐさと、ではなぜ彼らが発症しなくてはならなかったかについて、おもに家族病理・社会病理の観点からお伝えしていきます。

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