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2009-01

遅れ馳せながら…… - 2009.01.16 Fri

2009年も早1月16日。
なんと今年初めての記事である。

とんだ時期はずれですが、明けましておめでとうございます。

11月の記事で書いたように、ここ2ヶ月ほど、言葉が内から出てくる感じがパッタリとなくなってしまっていた。
ブログを更新しなかった言い訳ではないが、無理に記事を書かなかったのは、今のところこのブログが、私にとって文を書く場所として一番大切に感じている場所だからである。

これまで、研究者や専門家だけが目にする論文誌や、ごくマイナーな(と言えば失礼だが)雑誌に寄稿することはあっても、不特定多数の人々を対象とする場で文を書くのは初めてだったし、何よりもうつをはじめとする精神疾患の方々が直接読まれるであろう場だけに、記事を書く上で他にはない私なりのルールがあった。

そのルールとは、ただひとつ「あくまでも嘘のない言葉で書くこと」である。

言葉が内から出てこようとしないときに、無理に何か書こうとすると、その言葉はたちまち宙に浮いたようになる。それを恐れて1ヶ月あまり一切書かなかった。

話は飛ぶが、何をもって「心理学」なるものが成立したのか。
それは、人の心の領域に「無意識」という領域が発見・想定された時点をもって、成立したと言える。
私が初めて「心理学」に触れたのは、大学の授業でだったが、「無意識」という発想には実に感動した。
私にとっては、それに続く細かい理論以前に、もうこの発想に触れただけで自分の中で色々始まってしまい、何だか楽しくて仕方なかった。

当時私が独りで暮らしていたのは、奈良県の山奥、その名も「山の辺荘」という旧家の離れを改造した下宿屋で、近代文明の発する音はほとんどまったく聞こえないようなところだった。
夏は蝉時雨、冬は雪景色、鳥の声や、時には何だか分からない獣の声まで聞こえることもあり、季節ごとに自然の発する音や色や匂いに満ち溢れており、空気、というよりも空間の清浄感が半端ではなかった。

まさに、神々もいれば妖怪も棲むようなところだった。
実際に、私が住んでいた部屋の前の住人は、部屋の中で化け物を見たという理由で引越して行ったのである。私は悲しいほどに何も見なかったが。

高校まではテレビっ子だった私が、結局は全然見ないので、持っていたテレビまで手放してしまったほど、人工的な音がそぐわない場所だった。
2~3年前、近くを通ることがあったので、あまりの懐かしさに訪れたところ、22年前とほとんど変わっていなかったことがあまりに嬉しく、泣きそうになってしまったほどである。

私の住む6畳間には、幸運なことに短い縁側まで着いており、大学時代の私はよくそこに座り、三輪山に連なる小さな山と対峙しつつ、自分の心の中に「無意識」という、私自身にとっても未知の領域があることを存分に楽しんだ。

瞑想三昧だったと言っていいだろう。
今思い出しても、うっとりするような記憶である。

以来、私にとって「無意識」は、かけがえのない友のようでもあり、唯一無二の相談者でもある。
だから、重要な答えが導き出されることは少なくないが、もちろん、いつも言うことを聞いてやるわけではない。
特に、浅い層から出て来る答えに対しては、「ならば俺はその逆をいこう」とあえて逆らわねばならないことも多々あるのである。

そういった面もすべて含め、私にとって「無意識」はやはり、唯一無二の相談者である。

私がこのブログで書く言葉は、私にとっても、また私の「無意識」にとっても、ともに納得のいくものでなくてはならない。
「あくまでも嘘のない言葉」とは、そのような意味である。

私がブログを更新しなかったこの1ヶ月あまりの間に、日本の経済はさらに大きくぐらつきはじめている。
この混乱が、国が少しでも本質的なあり方に立ち戻るためのプロセスであることを願うが、どれほど微力であれ、その中で私は私なりにやれることをやっていきたいと思っている。

もちろんこのブログは、その大切な場の一つである。




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Author:kohocounsel
大阪市西区にて、夫婦で幸朋カウンセリングルームを運営しております、松波幸雄と申します。

このブログでは、「うつ」と診断される方々の本質的な真っ直ぐさと、ではなぜ彼らが発症しなくてはならなかったかについて、おもに家族病理・社会病理の観点からお伝えしていきます。

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