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2011-06

うつの原因1-華のある人には注意 - 2011.06.19 Sun

日々うつの人々のカウンセリングを行なう中で、一般的に「うつの原因」となるものについて、しばらくシリーズで書いていきたいと思っている。

ただ、「縛り」のあることが、記事を書くモチベーションを下げてしまう場合もあるので、他のテーマも挟み込んでいくかもしれないし、どこかで尻切れトンボになってしまうかもしれない。
なので、必ず書き上げる約束はできないが、その時はお許しいただきたい。

今回は、「華のある人には注意」というテーマで、普段気づいたことを書いていきたい。

さまざまな人間関係、家族関係におけるストレスに、その原因の多くの部分が含まれていることは言うまでもないのだが、実は、問題なのはストレスの量だけではない。
ストレスの中身・質がかなり関係しているのである。

たとえば、決して健康な状態とは言えないのだが、週末まで返上して、毎日夜遅くまで働いている人々がいる。
もちろん、こういった人々には多大な肉体的ストレスがかかっているのだが、ではそのすべてがうつの危険にさらされているかというと、必ずしもそうは言えない。

たとえば、たくさん給料をもらっているとか、周囲から高い評価を得ている、あるいは仕事の結果として確実な進捗や手応えが常にある場合には、こうしたストレスもうつの発症にはつながらないのである。

また、褒められた話ではないのだが、部下や仕入先など、立場の弱い者に理不尽な要求や叱責を行ない続け、なおかつその相手の痛みの感情を感知する能力の低い者は、どれだけ長時間働いても、やはり決してうつになることはない。

こういった人の痛みに対して鈍いタイプの人物は、どこか強迫的だったり、身体感覚も鈍いことが多いようだ。
「バイタリティーの塊」と言われるタイプの人には、こうした人が多いように思われ、多くは自分の疲労感に気づきにくい反面、「休まず働くことはいいことだ」といった強迫的思い込みがあるために、働けてしまっているのではないかと思われる。

ただ、その一方で、その疲労感を漠然とした不快感としてどこかで感じており、その不快感は、しばしば目の前にいる弱者に投影される。
その不快感が、自分の身体の内部から生じているものであることをうまく感じ取れず、その原因が、押し付けても差し支えのない(抵抗できない)相手に押し付けられるのだ。

職場が原因でうつになった人達の話を多く聞く中で、いわゆる「切れ者」と呼ばれる人とか、また「あの人には華がある」と言われる人にも、本質的にはこうしたタイプが意外と多いように思われる。
いわゆるワンマン社長などは、その典型だ。
言うまでもなく、こうしたタイプの人は、一般に周囲からの評価は高い。

我々相談者としては、会社が原因でうつになった人から、「上司に、こういうすごい人がいまして……」と、非常に華のある人のことを話されても、「その人は本当に大丈夫なんだろうか?」と、一応の注意を払うのが常となる。
そして実際、その上司の複雑な問題点が次第に明らかとなり、その結果、クライアントが背負わなくていい非を多く背負っていたことが明らかとなり、非常に間違った形で低下していた自己評価がアップし、症状にも好影響を与えることが少なくないのである。

こちらがそのように睨み、実際そうだった率は、半数強といったところだろうか。

使い古された格言のようだが、「光あるところ、影がある」という言葉は、我々心理相談者にとっては、常に新たに意識される。

以前、「敵を知る」という、やや過激なタイトルで記事をアップしたことがあったが、この「敵を知る」という言葉には、2つの意味がある。
1つは、敵の本質を詳しく知るということだが、もう1つは、いったい誰が本当の敵であるかを知るということでもある。

破天荒な父親が原因でうつになったと思い込んでいた人が、実は一見穏やかに見える母親から、長年、間接的な人格否定を受けつづけていたことの方が、より大きな原因だった、というケースも少なくない。

「敵を見極めよ」という記事をアップするについては、被害感の強い人にとっては、かえってそれを強めてしまう危険性もあるのだが、実際理不尽を飲み込まされ続けた結果うつを発症してしまった、典型的なタイプの人にとっては、ぜひとも知っておかなくてはならないことなので、あえてアップさせていただいた。


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Author:kohocounsel
大阪市西区にて、夫婦で幸朋カウンセリングルームを運営しております、松波幸雄と申します。

このブログでは、「うつ」と診断される方々の本質的な真っ直ぐさと、ではなぜ彼らが発症しなくてはならなかったかについて、おもに家族病理・社会病理の観点からお伝えしていきます。

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